竹村プロデュースVOL.3「白の憂鬱」キャスト座談会!

 

 

 

 

 

 

――竹村プロデュースVOL.3「白の憂鬱」キャスト座談会!ということで、今日はキャストの皆様にお集まりいただきました。皆様、よろしくお願い致します。

 

 

一同「よろしくお願いします!」

 

 

 

 

 

――池谷君は竹村プロデュース(以下、竹P)皆勤賞ですね。

 

 

池谷「3回目…。いやあ、1回目から果夏さんの作品は明確なビジョンみたいなのがあって…すごい細かいところまでこだわって創っているなって思うんですけど、回を重ねることに緻密になってます。だんだん、より細かく繊細になっていて。どんどん難易度が上がっているので、いやあ、楽しいですね。」

 

竹村「あ、楽しいんだ。よかった。ただただ何か苦情を言われるのかと思った(笑)。そうですね、1回目は池谷と二人芝居で。2回目は(影島)沙絵ちゃんと三人で…ずっと一緒にやってもらっていて。ね。なんか、私にずっとこき使われている感じですけど。」

 

池谷「はい。」

 

竹村「はいって言っちゃだめでしょ。」

 

一同「(笑)」

 

池谷「でも今回は主役をやらせてもらって。最初、主役って聞いた時には割と僕は有難いことにいろんな現場で主人公を任せてもらっているので、まあ大丈夫だろうと思ってたんですけど…もう全然太刀打ちできなくて。(笑)」

 

竹村「まあ、ちょっと今回は池谷君にはだいぶ背伸びしてもらっていますからね。「見たことない池谷」を今回は。ひとつのテーマにしましたので。」

 

池谷「うんうん言いながら、頑張ってます。」

 

竹村「どこまで背伸びできるか、ね。」

 

池谷「もう足つりそうなんですけどね。(笑)頑張ってます。」

 

 

 

――影島さんは2回目ですが、いかがですか?

 

 

影島「前回よりも、より心情がリアルに描かれてるなって思います。」

 

竹村「前回の三人芝居「ジェリーフィッシュ」はお芝居の『絵』みたいなものを重視して作ったんだよね。」

 

影島「うん。でも、前回同様竹Pならではのその『絵』というか、世界観は変わらずちゃんとあって、やっぱり素敵だなって思う。果夏ちゃんならではの視点で世界を切り取っていて…。それぞれの役も、私の知らない心の動きをしたりするので面白いなって思います。今回も台本を貰うのが楽しみでした。」

 

 

 

――岸さんはVOL.1、2とスタッフとして携わっていただいていました。

 

 

岸「うん、ある意味皆勤賞(笑)。」

 

竹村「満を持して、出演だね。」

 

岸「一緒に芝居を創ったことがある人たちが大半なのに、こうも描く人で違うかって。すごく新鮮な気持ちで取り組んでます。新鮮な気持ちで、しかも物凄くのめり込んで取り組めているのがなんだか嬉しくって。今回参加できて良かったって思ってます。」

 

 

 

――初参加の皆さんはいかがですか?

 

 

 

佐藤「前回の「ジェリーフィッシュ」を観て本当に出たくって。(笑)」

 

竹村「前回を客席で見てくれて、ものすごい長文の感想を送ってくれました。(笑)嬉しかったです。」

 

佐藤「だから、今回参加できてめっちゃ嬉しいです。期待していた世界観、というか…「こういうのやりたい!」って思っていたのを今やらせてもらえていて。……ねえ、チョコ食べていい?」

 

一同「え?」

 

(おもむろにケータリングのチョコレートを頬張る佐藤さん)

 

竹村「急だな!(笑)」

 

佐藤「すいません。(笑)」

 

岸「でも、この竹Pの世界観、いいよね。」

 

竹村「竹Pの世界観ってどんなの?私、あんまり良く分かってないんだけど…。」

 

佐藤「なんだろう。結構1対1のシーンが多いじゃない。そして1シーン1シーンが切なくて、濃くて。そんなぎゅーっと濃縮されたシーンが重なっていく感じが好きで。今、すごく悩んで創っているけれど、その過程すらなんだか心地いいなって思う。もっともっと深めてやっていけたらなって思ってます。とにかく楽しい!」

 

岡部「私は初参加で。でも、この座組でお芝居ができてすごい嬉しい。」

 

竹村「(岡部)望美ちゃんは久しぶりの人たちがほとんどだもんね。」

 

岡部「うん。それに、みんなそれぞれ芝居の仕方、やり方が違って。本当、勉強になる。あと果夏ちゃんはなんかすごい、人間として勉強になる。」

 

影島「分かる。」

 

竹村「え?(笑)」

 

岡部「もちろん演技もそうなんだけど。」

 

影島「生き方、っていうか。」

 

竹村「なんだそれ(笑)」

 

岡部「もちろん演技の技術の面でも…すごい向上心が生まれる現場です。参加して良かったし、もっと頑張ろうって思います。」

 

水野「私は台本を貰って、心を結構えぐってくるなって…。過去作品もそんな感じなの?」

 

池谷「VOL.1ordinary」はそんなことなかったですよね。」

 

竹村「そうだね。姉弟の話。割とハッピーなホームドラマ。」

 

水野「VOL.2はクラゲの話だよね。」

 

竹村「そう。水族館にたてこもる女の話(笑)」

 

影島「私が、変な人の役がやりたいって言って実現したんだよね。私に合う、変な人を書いてもらった(笑)。」

 

竹村「VOL.2から割と、そんな感じかな。別にそういうのって思っているわけでは決してないんですけど。」

 

佐藤「あれはよかった…。」

 

竹村「ありがとうございます(笑)。」

 

水野「私もこういう人間の汚い部分をさらけ出すお芝居ってやってみたかったから、すごい楽しい。(笑)汚いっていうか、人間くさいというか。そういうお芝居ができて楽しいです。」

 

 

 

 

 

――「白の憂鬱」とは、どんな作品でしょうか。

 

 

 

竹村「きれいな感じに見せているけど、実はしょーもない話。(笑)」

 

影島「でも、描き方がきれい。」

 

岸「うん、重いけど、きれいなんだよね」

 

竹村「きれいな絵でごまかして、でも割と登場人物たちはしょーもない。各々に降りかかる出来事も実際遭ったら笑えないよねって思うし。(笑)」

 

佐藤「私は、どの登場人物を追って見てみても切ないなって思う。切なさだけじゃ、ないんだけど。そこをもっとこれから本番までに深めていきたいなあ。」

 

竹村「しょーもなくてでもちゃんとそれぞれの切なさ、もどかしい想いを伝えていきたいところですかね。…池谷君は?」

 

池谷「(しばし悩んで)大人だなあって。」

 

一同「え?(笑)」

 

池谷「登場人物たちの恋愛観とか…。僕はシンプルに生きてるので(笑)想像が及ばないことばかりです。駆け引きとか…」

 

佐藤「駆け引きね。難しいよね。そこが楽しいんだけどね。」

 

影島「うん。でも自分じゃできないから、こうやってやるのかって勉強になる。」

 

水野「この公演が終わるころにはみんな、手だれになっているかも。」

 

一同「(笑)」

 

影島「でもそれくらい、学べる。持ち帰れるものがあると思います。」

 

竹村「うんでもあんまり真似しないほうがいいところもいっぱいありますけどね(笑)。」

 

池谷「いやあでも。ほんと、大人だなあって思います…(笑)。」

 

竹村「大人から見てどうですか?」

 

岸「え?(笑)うーん、逆に私は入り組んでみえているだけでひとりひとりの想いは意外にシンプルだなって思う。ピュアっていうのかな。それが「白」なんだけど、でもタイトルには「憂鬱」って付いてて。実はシンプルでピュアな想いたち、なんだけどみんなそれぞれ不器用で複雑で。だから「白の憂鬱」なのか、なるほどなって。…伝わる?(笑)」

 

佐藤「うん。分かる。」

 

影島「聞いて納得した。」

 

岸「ひとりひとりの想いは単純なのになって思う。稽古を重なるたびにそう思う。色んな場面が切なくて…ついこの間は稽古を見ながら泣いてしまった。(笑)」

 

竹村「クライマックスでね。泣いてましたね。(笑)」

 

岸「クライマックス…すごい、キちゃうんですよね…。好き。どんなシーンかは、その目で確かめてください。」

 

竹村「でもほんと、登場人物みんなひねくれてる。自分で書いといてあれだけどさ。(笑)でも、根本は実は単純で、実は大人になってもそういう部分って変わらない。なのに、真っすぐでいられなくなって。複雑になってしまって。大人になるってそういうことなのかなって私は思うんですよ。さみしいね。」

 

岸「果夏ちゃんらしいよね。読んで思った。あ、果夏ちゃん、書いたなって。」

 

竹村「すっごい言われる、それ。で、ちょっと落ち込むんです私(笑)。」

 

 

 

 

 

――「白の憂鬱」にはそれぞれ複雑な想いを抱えたキャラクターたちが登場しますが、共感できる、もしくは共感できないキャラクターは居ますか?

 

 

 

岡部「誰、とかじゃないけど、いろんな所に「ああ、ここは分かるな」って部分があったりする。」

 

佐藤「そうだね…。沙絵ちゃん演じる、モモコとか…。」

 

岡部「え、モモコ!?」

 

佐藤「ちょっと激しい女の子だけど(笑)でも、女子っぽくて。わかるーってとこが結構ある。」

 

影島「私も。だから演じててあまり苦労してない(笑)。」

 

竹村「モモコは一番、女って感じのキャラクターだし共感できるところも女子的には多いかもしれないね。」

 

影島「モモコ程の行動力はないけど…モモコって駄目な部分ももちろんあるけどいいなって思うこともたくさんある。だからモモコみたいな行動力があったらなあって思ったりします(笑)。」

 

竹村「池谷君は?」

 

影島「嫌いな女。」

 

池谷「嫌いな女!?(笑)」

 

佐藤「それで名前言われたらちょっと(笑)。」

 

影島「今後、やりにくいか。(笑)」

 

竹村「自分が演じるトモヤについてはどう?」

 

池谷「トモヤは…共感できないですねえ。ひとり選べよって。ミドリがいるじゃんって思っちゃう(笑)。浮気者じゃないですか。だって。」

 

竹村「許せないんだ。」

 

佐藤「でも浮気っていうか、みんなに真剣なんでしょ?単なる浮気者、ではないよね。」

 

池谷「でもいろんな女に手出してるんですよ?(嫌そうな顔)」

 

佐藤「キラーイって顔してる(笑)。」

 

池谷「だって結局いろんな女を泣かせてるんですよ。許せないですよぉ!」

 

竹村「池谷君は大嫌いなトモヤだけど(笑)、トモヤはトモヤなりに苦悩しているわけで…。その辺はどうやって折り合いつけて演じてるの?」

 

池谷「正直折り合いが付けられてないんですけど(笑)でもその場その場で他の女のことを忘れてこの人だけだって思うことにしてます。」

 

竹村「いいと思います。普段からこうじゃ困りますからね(笑)。トモヤみたいなどうしようもない寂しさみたいなのを抱えている人はきっといると思うんですよ。だから、そういう人には共感できるキャラクターなんじゃないかな。」

 

 

 

 

 

 

 

――では、好きなシーンはありますか?

 

 

 

岡部「OPがすき。」

 

佐藤「ああ。うん。分かる。」

 

竹村「ダンスもあるけどどうですか。ダンス初めての人もいたよね。」

 

岡部「ダンス…。」

 

水野「フリ入れの次の日、首が痛くて。」

 

岡部「私はその日に、痛めました。」

 

一同「(笑)」

 

水野「でもあのOPに『白の憂鬱』が凝縮されているよね。私は物語の後半での女同士のバトルが好き(笑)。私だったら絶対できないけど。」

 

岡部「私も!ドロドロ好きだからああいうシーンやれてめっちゃ嬉しい(笑)普段日常では絶対できないことだから、楽しい!」

 

水野「去り際の捨て台詞とかね。」

 

岡部「そう。かっこいい。勉強になる!」

 

竹村「絶対真似しないでね!!(笑)」

 

影島「私は全体的に、佐藤さん演じるミドリが好き。」

 

佐藤「えっ。なんか、嬉しい(照)。」

 

影島「いい女。見せない。待ってる。分かってる。責めない。ほんっとにいい女だと思う。」

 

竹村「それが果たして本当にいいのかって話だよね。」

 

影島「そうなんだよね…。」

 

佐藤「傍から見たら本当いい女なんだけど…。」

 

竹村「それでいいのか、っていうことなんだよね。」

 

岡部「私あんなんやってたら、病気になる。」

 

岸「うん、すごい心配になるミドリって。他にいい男居るよ!って思うけど。トモヤのこと好きなんだもんね…。」

 

竹村「そんな罪深い色男を演じる(笑)、池谷君は?」

 

池谷「僕はラストシーンが好きです。詳しくはまだ話せないけど、最後にやっと、自分の飾らない言葉で素直に想いを吐き出せるので。」

 

竹村「そうですね。じんわり、くるシーンになるといいなあ。女子たちのシーンは見ていてどう?」

 

池谷「……怖…って(笑)俺がいない間にそんな話されてるのかーとか。他の男と比べられるのとか。一番イヤ。」

 

竹村「女子会あるあるだよね。」

 

女一同「うんうん」

 

池谷「全員頷いた…。」

 

岡部「私はトモヤとモモコのちょっとセクシーな駆け引きのシーン!いちおしのドキドキポイントです。」

 

竹村「私はそのあとの水野さん演じるアイとモモコのシーンが結構、思い入れがあったりする。アイちゃんはモモコのことが好きな女の子なんだけど…その叶わない、あんなクズ男にも敵わない、みたいな。切ないシーン。余談だけど竹P3最初はアイちゃんをメインにしようとしてたんだよね。」

 

水野「へー!」

 

竹村「でも考えていた話があまりにもヘビーで、浮気男の話にしました。ら、急に池谷に無理難題を押し付ける感じになってしまいました(笑)。もちろんこういう話も書いてみたかったし、池谷にこういう役もやらせてみたかったんだけどね。だから、なんか単純に最初に思いついたものだから、シーンとセリフに思い入れが強い(笑)。」

 

岸「私はトモヤの色恋沙汰には参加しないけど(笑)アイと同級生で。アイとちょっと過去に色々あった役どころ。やっぱりアイのことを考えてしまって、アイちゃん大丈夫かなあって心配になっちゃう。」

 

竹村「幸せになってほしいよね。」

 

岡部「うん。」

 

竹村「でも(岸)由佳ちゃん演じるアヤミも、悲しみを乗り越えた顔してるけど実はまだ闘ってるんだよね。」

 

岸「そう、まだ闘ってる。アヤミにも幸せになってほしい。(笑)」

 

水野「本当、みんな幸せになってほしいって思うよね。」

 

一同「うん…。(しんみり)」

 

 

 

 

 

――最後に、意気込みとお客様へメッセージをどうぞ!

 

 

 

岸「今回竹P参加できて良かったです。恋人同士で見に来る方も居られるかもしれませんが…責任は取りません(笑)。でも、お互いのことをもう一度よく見つめなおすいい機会になるかもしれません。もちろん友達同士でも、おひとりでも。色々、感じて欲しいです。楽しみにしていてください!」

 

 

 

水野「竹P初参加で…今、まさに自分の役と苦しみながら闘っている最中です。本当にみんな愛すべきキャラクターたちだと思います。もっと役のこと、作品のこと、本番までに掘り下げて掘り下げて、みんなでもっといいものにできたらいいなって思います。いい作品にしますので、皆さん、みにきてください!」

 

 

 

岡部「私も初参加ですが、とても楽しくやらせていただいています。ひとりでも多くの人に見てもらいたいって思うし、劇中私が感じているドキドキを皆さんにも味わっていただけたらなって思います。頑張ります!お待ちしております。」

 

 

 

佐藤「私も初参加なのになんだかすっかりホームみたいな感覚で楽しくやらせていただいています(笑)。今まで結構色々お芝居をやってきたけれど、ここにきてたくさん挑戦させてもらっています。なおかつ今までの集大成って思って取り組んでいます。是非、見に来ていただけたら嬉しいです!」

 

 

 

影島「前回はやってみたい役をやらせてもらえて。今回は普段はやらないような役で楽しいです。(でも自分の素に近いところもあるんですけど内緒です。)お客さんがきっとなにか持って帰れるような作品です。こういうところに男の魅力ってあるんだなとか、女性ってこういうところ可愛いのかもなとか。男女共に勉強になると思うし自己分析にも役立つんじゃないかなって思います(笑)。是非、見に来てください。」

 

 

 

池谷「こういうお話って一見女性向けな感じするんですけど、ぜひ男性にも見ていただきたいです。女同士の会話ってこえーなーとか、あ、わかるこういうシチュエーションドキドキするよね、とか。男の人でも楽しめると思います!もしこれを見て積もる話があったら…飲みにでも行きましょう(笑)。もちろん女性のお客様にも…男女問わず多くの人に見て欲しいです。お待ちしてます!」

 

 

 

竹村「脚本、演出三作品目。なんだかずっと書いてみたかったようなお話です。温めすぎて煮詰まっちゃってちょっとヘビーになりましたけど(笑)。でもきっとこの話に出てくるキャラクターのように、煮え切らない想いだったりどうしようもない寂しさ、孤独感を抱えて生きている人ってきっとたくさんいると思うんです。そんな皆さんに「ひとりじゃないよ」って言ってあげられたらなって思います。こうならないようにしようって思ってくれるっていうのもアリだと思いますし(笑)。でも不器用だけど、みんな愛おしい、人間らしい人たちのお話なので。楽しんでいただけたら嬉しいです。多分、楽しいだけでは終われない作品ですけど(笑)。まさに竹Pらしい、作品になりました。竹Pワールドに染まりに来てください。劇場で、お待ちしております!」

 

 

 

竹村プロデュースVOL.3「白の憂鬱」は12月1日(金)から3日(日)まで横浜駅から徒歩8分のSTスポットにて!

皆様のご来場を、キャスト、スタッフ一同心よりお待ちしております!

 

 

 

キャスト紹介は稽古場blogにて11/10より更新中!

http://ameblo.jp/takemura-p/

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